このコラムでも何度かその存在を匂わせていましたが、初めて久留米が舞台となった全国封切りの映画「Watch with Me~卒業写真~」。その映画の後半の撮影が今月の半ばよりクランクイン、いよいよ大詰めを迎えます。完成はこの三月。全国封切りは来年の春に予定されていますが、地元・久留米の皆さまには今年のゴールデンウイークあたりに全国に先駆けて特別先行上映会が予定されています。広島の尾道ではありませんが、久留米もついに「ラーメンと映画のまち」として、食文化と映像文化で全国にその名を轟かせる日も夢ではなくなりました。今回の映画はラーメンとは直接関係はありませんが、縁がありまして、僕はこの映画を支援する会の地元プロデューサ一の一員として、陰ながら支援させていただいています。そんな折り、先日この映画の監督である瀬木直貴氏からナント「方言指導」を任命されてしまいました。以来、僕の頭の中は久留米弁でイッパイイッパイ状態。そこで不躾ながら、この紙面をお借りして「久留米弁の基礎と応用」の講座モドキをさせて下さい(地元の諸先輩、チェックをお願いします)。
~久留米弁:基本の単語~
●とっても(がば)●見苦しい(げさっか)●必ず(しゃっち)●~らしい(げな)●~のようだ(ごたる)●じゅつなか(つらい)●本当(ほんなこつ)●かたづける(なおす)●ケチだ(こすか)●だらしない(ずんだれ)●しなければならない(しぇにゃん)●ねー(にゃー)●~しよう(しゅーい)●ひとまとめ(ぐるめ)●ころんだ(さでくった)●なぐる(でやす)●なぐる(くらす)●うちまかす(しまやかす)●冗談じゃない(ぞーたんのごつ)●ほんのわずか(ハナクソんしこ)●器が小さい(のみのきんたま)●仲間に入れて(まじぇて)●どお?こお?そう!(どげん?こげん?そげん!)●歌をワンフレーズ口ずさんだ後に必ずつける意味不明の一語(ち)
・・・と、まあ、この他にも久留米弁の単語は沢山ありますが、ハッキリ言ってこれは日本語の域を完全に超えています。映画のセリフの完全久留米弁化はムズカシイですね(邦画なのに字幕が必要になる)。
さて、次は応用編です。例題として、今回の映画の主題歌でもあるユーミンのあの名曲「卒業写真」を久留米弁で訳してみました。
~応用編:「卒業写真」の久留米弁バージョン~
悲しかこつんあっと しゃっち開く皮ん表紙
卒業写真んアン人は やさ~しか目ばしとらっしゃる
街で見かけたときやら な~んも言えんやった
卒業写真ん面影がっさい そんままやったとよ
人混みん流されっしもて 変わっしまうウチやけん
アンタに たまにゃ がられたか
話かけよるごと ゆら~ゆらしよる柳ん下ば
通っとった道やら今はっさい 電車から見っだけばい
あん頃ん生き方ば あんたは 忘れんごつせにゃんよ
アンタはっさい ウチんシェーシュンそのもん
人混みん流されっしもて 変わっしまうウチやけん
アンタは たまにゃ ウチば でやして
・・・オソロシカですね。あの名曲が久留米弁になるとザマナカです。ユーミンさんごめんなさい。
どうなることやら「方言指導」・・・。