まず、ラーメンの新しい分類化として、スープを作る“技法”の違いで分類してみましょう。
白く濁った白湯スープは、主な素材は豚骨(一部鶏骨その他)で、とにかく強い火力で沸騰させながら骨が粉々になるまで(強制的に砕くやり方もある)煮込んで作ります。
それに比べて、澄んだ清湯スープは、素材としては豚骨と同量またはそれ以上の鶏類・海産物・野菜などを使用し、煮立ち過ぎないよう弱火でコトコト、素材の味が自然に出るように煮詰めて作ります。
全国のご当地ラーメンは、技法的には白湯系スープか清湯系スープと、二つに分かれています。それは、関門海峡が分水嶺となって、九州側は白湯系、本州側は清湯系という、ラーメンスープ生息域の基本分布になっています(ただし例外として、本州側では鶏骨を使った白湯系の京都ラーメン、また九州側では、清湯系の琉球そばの影響を受た鹿児島ラーメンなど、地域によっては変種《失礼!》が独自に進化した地域もいくつかありますが)。
ということは、やはりラーメンスープの分類化の基本として、最初にこの白湯系か清湯系かという“技法”というチャートの縦軸が必要です。
次に醤油・味噌・塩などの調味料を横軸とした(“技法”の縦軸は共通)チャートを個別に設定しますが、ここで醤油・味噌の定義が必要なので、とりあえず醤油・味噌の場合はその使用量が丼のスープ全体の1%以上とし(1%未満は“隠し味”)、それ以外は“塩”とします。
図をクリックすると拡大します。
これで3つのチャートができました。縦軸の白湯度は高くなるほど九州の豚骨スープに近いものになりますので、今流行の横浜の豚骨しょうゆや札幌の豚骨みそもこのチャートに収めることができます。
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